ホメオパシーがこれら3つの法則をベースにしていることはよく知られていることです。

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このように、どの流派のホメオパシーの学校で勉強したとしても、この2つの個別化、全体論、そして似たものが似たものを治すという法則をベースにホメオパシーを実践していることは周知の事実です。ホメオパスがクライアントとレメディのPQRS(特異な症状)を理解することが、それぞれを個別に理解していく上で最初に必要なことです。

ホリスティック・レベルにおける個別化の表現

ドクター・ハーネマンはレメディを探す際、特異な症状(PQRS)を探し出すことが究極に重要なことだと言及しています。私たちはこれらPQRSの症状が特異な身体症状、全身的な一般症状、もしくはメンタル全体にわたる症状のどれかに表現されることを知っています。言い換えれば、PQRSの症状が部分的に現れているのか、全体に現れているのかを見ているのです。

マインドと肉体が繋がっている、マインドと肉体が同じ言語を話す、もしくは、マインドと体が一体となって反応するといった特異な症状は、最も重要なものなのです。というのが、それこそが、レメディとクライアントの核心となるマスター・キーを形作るからです。これらはホリスティック・レベルにおける特異な症状ということです。そしてそれは、すべての症状の合流点であり、ホメオパシーの2つの原理である”個別化と全体論”が繋がるポイントなのです。

つまり、ホメオパシーが基盤とする、”ホリスティック・レベルでの個別化”は、永続的な真理であるわけです。

ホメオパシーで鍵となるのは、全体性の中にある個別化です。

  • 人間の核心

  • ケースの証人・観察者となるプロセス

  • 子供のケースの証人となること

  • 言語化したケースと言語化されないケース

  • 急性のケース・テイキング

  • 稀に見る深刻化した不可逆性の病

  • レメディのマスター・キーを探すためのステップ

  • マテリア・メディカ、レパートリー、プルーヴィングと現物質の理解

  • フォローアップの基準解析

  • ケースの観察者としての気づき

  • 薬量学

 

統合的ホリスティックなアプローチ

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最初のダイアグラムは、それぞれのシステム・メソッドがハーネマンから現代のマスターまで、バラバラに存在しています。つまりそれぞれのメソッドを二次元的視点で見ることになります。それだけでなく、それぞれの巨匠個人のアプローチに根ざした視点だけで見ることになります。もう一つのダイアグラムは、ホリスティックなシステムで、個人の巨匠のアプローチに依らないだけでなく、すべてのシステムが包括されているシステムです。この統合的多元的なホリスティック・アプローチは、大きな一つのシステムとして一体化しています。これが私が提案したい、統合的ホリスティックかつ多元的アプローチなのです。

 

統合的・ホリスティックかつ多元的アプローチ

ここで、多元的アプローチの概念についてお話ししましょう。これは、すべてを包括するアプローチで、一人の巨匠に由来したアプローチではなく、クライアントベースのアプローチです。クライアントが、何を核として話しているのか、に依るものです。

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したがって、個別化されたホリスティックの核であるレメディのマスター・キーにたどり着くには、局所レベルに現れているPQRS、特異な身体症状、全身的な一般症状、メンタル全体にわたる症状、反応、強度などがそのテーマに沿ったマテリア・メディカとプルーヴィングを通して検証される必要があります。また自然界から得られる情報や、植物の起源、神話、歴史的な背景、植物に含まれる化学物質、毒物学、医学現場ではどのように使われているのか、その植物が新旧の研究リサーチではどのような調査結果があるのか、などを参照する必要があります。これら全てがこのシステムを形作り、プラント・キングダムの目、科、連といったホリスティック・レベルの個別表現を私たちに見せてくれるのです。

このホリスティック・レベルに現れるPQRSは、クライアントのホリスティック・レベルに現れるPQRSとマッチするので、シミリマムのレメディが見つかるわけです。

私たちのアプローチは、一つのメソッド、一つの学校の教えや、一つのホメオパシーの治療法のタイプなどに限定されません。統合的ホリスティックな多元的アプローチは、プラント・キングダムの目、科、連そして個別の植物への深い理解、かつそれらから抽出されるホリスティックなマスター・キーを理解することにあります。

 

レメディのマスター・キーを理解するための多元的アプローチ

  • ローカル・アプローチ(PP)…

LSMC(部位、センセーション、モダリティ、付随する症状がどこに現れているのか、すなわち完全な症状像)

  • 全身的症状のアプローチ…

    特異な症状だけを考慮するのではなく、全身的な一般症状も考慮する必要がある。

    • メンタル全体にわたる症状のアプローチ
    • 全身的一般症状のアプローチ

 

  • ホリスティック・アプローチ

 (ホリスティック・レベルにおけるPQRS 例マスター・キー)(レパートリーもしくはマテリア・メディカのテーマを通して)

PQRSは、以下の症状を伴う。

  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS)+特異な身体症状/全身的症状/マインド全体にわたる症状のレベルにおけるPQRS
  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS)+診断名(行動の領域)
  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS)+体質(気質)
  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS)+マヤズム
  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS)+テーマ(マテリア・メディカのテーマ)
  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS) キングダム/サブ・キングダム
  • 全体(センセーション)(ホリスティック・レベルにおけるPQRS)+神話

 

この統合的・ホリスティックかつ多元的アプローチは、ホメオパシーのあらゆる側面と人生を理解する助けになってくれました。そして今では、レメディ、植物の目、科、連、網を理解するために、個別のレメディ、植物の目、科、連、網から抽出されたマスター・キーを使っています。

 

 

”植物は深層世界への深い旅路を求めるものたちにとって、そして自然界だけが見せることのできる魂の教えを求めるものたちにとって、長年にわたって根本的なことを教えてくれる第一の師であった。” 

スティーブン・ハロッド・ビューナー

 

太古の昔から、あらゆる小さな植物たちは人間とともに旅路を続け、人間に寄り添って進化をし、身動きせずに佇んできました。こうやって樹木たちは常に人々の心を惹きつけ、植物は人類の生活の大切な一部分となっています。植物は、食べ物として、シェルターとして、衣類として、神への崇拝として、そしてホメオパシーのレメディとしてのヒーリングとして、私たちにその存在を提供し続けています。

この植物の理解を深める旅路は、2002年に出版されたドクター・ラジャン・サンカランの著書「植物への洞察 第1巻、第2巻」の執筆を手伝っている最中に始まりました。植物に対するあらゆるレベルにおける理解のプロセスの始まりでした。この本を書き上げる作業の最中に、ドクター・サンカランが私に託したのは、一つ一つのレメディのセンセーションを学ぶこと。そしてその植物の科における新旧のマテリア・メディカ、レパートリー、プルーヴィングといったあらゆる文献を学び尽くすことでした。この経験によって、様々な角度からレメディを理解していくということが芽生え始め、習慣化されていったのです。

私がこの仕事を終えた時に、ドクター・サンカランは私にこのような言葉を贈ってくれました。”肥沃な土と素晴らしい環境の中で植物がすくすくと育っていくように、君の可能性が最大限に開花するよう願っている”と。

この仕事をしてから、16年間にわたり、ケース・ウィットネス・プロセス(ケースの証人・観察者)というコンセプトを開発しました。まずは、ホリスティック・レベルの理解という概念を発展させ、そして統合的でホリスティックな概念に続いて、ケース・ウィットネス・プロセスにおける多元的アプローチに、進化させてきたのです。

2016年、重い病から回復する中、植物に対する新しい考えや理論が浮かび上がってきたものの、近しい同僚や生徒たちの反応は、この新しい概念を理解するのが困難なようでした。そのため、私は、植物に対する理解について再度深めていくよう促されました。その時、当時の私の多くの新しい概念は、私個人が個人的に理解した特殊なテーマによるもので、一貫性のを欠くものであることに気がついたのです。

私は、宇宙の法則は普遍であるということを固く信じており、あるシステムにとっての真実は、またその他のシステムに取っても真実である、と思っています。それゆえ、統合的・ホリスティックな多元的アプローチはケース・テイキングにとっても真実であり、そしてプラント・キングダムにとっても真実である必要があります。そう思いませんか?

こうしてレメディをあらゆる方面から理解するという探求が始まりました。私は、植物の目、科、連といった植物の分類の理解から始め、よく知られているレメディから全く知られていないレメディについて、あらゆるレメディの研究をしていきました。自然界の特徴、植物が含む化学物質、現代医学の研究、神話、マテリア・メディカ、プルーヴィング、レパートリーと研究を進めるうちに徐々に共通の糸が見え始め、これらすべての側面がホリスティックにレメディを理解することにつながり、こうして私の植物を深く理解していく旅路は始まったのです。

イギリスのストラウドで行われたスクール・オブ・ホメオパシーの30周年のセミナーで、ミーシャ・ノーランド(現在の学長:マニー・ノーランド)、ジェレミー・シェア、フランス・ヴァーミューレンそして私が講義を行いました。プレゼンテーションの後に私たち3人が散歩に出かけた際、フランス・ヴァーミューレンが私が講義をした統合的・ホリスティック・アプローチに対して賛辞を述べてくれました。そして彼はこのコンセプトを彼のマテリア・メディカを理解するために適用したいと言い、それはクライアントの個別の表現をホリスティック・レベルで理解するのと同じだと言い出したのです。もしこの個人的な表現をレメディのホリスティック・レベルにまで落とし込んで理解できれば、マテリア・メディカの明瞭な理解に役立つだろうというのです。彼はまた、この観点から、可能であれば「プリズマ」と「シノプティック・マテリア・メディカ」を書き直すとまで言ってきました。何が驚かせたかというと、彼はその年、プリズマとシノプティック・マテリア・メディカを今年のバージョンとして出版したばかりだったからです。この会話は、私にとって、とてつもない後押しになり、このプラント・キングダムを理解するという壮大な課題に取り込むことになったのです。こうして植物は私に語りかけてきたのです。。。

 

あらゆるレベルにおけるマテリア・メディカ・レパートリー・プルーヴィング・物質の起源からレメディを読み取るための5つのポイント

 

    1. マインド全体にわたる症状、全身的な一般症状、特異な身体症状の中にある共通するものは何か〜ファタックやクラークなどのマテリア・メディカからの分析
    2. 全身的な一般症状と特異な身体症状、両方に共通するセンセーションは何か?ボジャーのシノプティック・キーなどの参照
    3. レメディの核となる症状は何か?ーアランのキーノート、モリソンのデスクトップ・ガイド
    4. シングル・レメディの症状とルーブリックーリッペの赤線の症状、ホメオパシー・ソフトウェアのレパートリー、例えばマック・レパートリーやリファレンス・ワークスなど
    5. すべてのマインドに関する構成要素:考え、観念、感情、恐怖、夢などに共通する表現は何か?ー様々なマテリア・メディカのテーマや、リファレンス・ワークス、プルーヴィング

この方法で違った文献を読み始めるにつれて、プラント・キングダムに関するそれぞれのレメディと植物の目(order)、科(family)、連(tribe) の理解は、徐々に統合的・ホリスティックかつ、多元的なものとなったのです。

この統合的かつホリスティックなアプローチによるプラント・キングダムとその分類を教え始めた頃に、よく聞かれた質問はこのようなものでした。

 

  • なぜ個別化が必要だというのに、分類的なアプローチが重要なのか?
  • マテリア・メディカやレパートリーを読んでいる時に、私たちの何人くらいが完全に混乱して、レメディ同士の類似性やもしくは植物のファミリー(科)に共通する類似性という関連性を見逃してしまうのでしょうか?
  • センセーション・メソッドを使っている私たちの何人くらいが、個別のレメディのマテリア・メディカ、レパートリー、物質の起源を読み込んでいるのか?
  • レメディを選ぶ時に、何人くらいがまずヤキアやショルテンのスキーマ/チャートを確認してから、マテリア・メディカを読んでいるのでしょうか?

 

いつも私がするように、ほとんどの答えを私たちの師たちが残してくれた珠玉の言葉や教えの中に見つけるので、ここでもH.A.ロバーツの言葉を引用します。

”もし我々が科学的な配列を持つマテリア・メディカを持っているとしたら、医学を勉強するための基礎を身につけることができるだろう。しかし、現段階では、不確実で不完全な基盤の上に満足したものを構築するということは期待できない。記憶というものは何かを保持することはできないが、何か他のものと関連性を見出した時に、それを提示することができる。つまりアイディアは、何かと関連性ができたときにだけ回想することが容易になるのだ。。。自然界の歴史家たちがサイエンスを語るのと同様の方法で、そう遠くない将来にホメオパシーのことを話すことができるようになることを望んでいる。その時には、我々ホメオパスは、核心ではない些細なことに触れることなく、ホメオパシーの科学について、完全な定義を与えることができるかもしれない。ホメオパスがマテリア・メディカのどの部分が重要で、どの部分が重要ではないか、について知るであろうし、その時は間近に迫ってきていると期待している

Dr. H. A. ロバート

 

2005年、オハイオ州大学の認知科学の教授ヴラディミール・スラウツキーと同大学の卒業生のアナ・フィッシャーが共同で行った研究があります。

「人は賢くなるにつれ、物事をカテゴリーに分類し始める。その一つの代償は、個別差に対する記憶の精度が低下していくということである。」言い換えれば、新しいアイディアがひらめいていい結論を導き出すだけでなく、白黒の視点に、何かしらの色合いを与えてくれるための細部を観察することが難しくなるのです。

スラウツキーとフィッシャーの研究を紹介しましょう。5歳、7歳、11歳の子供たちと、大学生たちに「体内にβ細胞がある」と言って、猫の写真を見てもらいました。

その後、30種類の他の動物たち(猫、クマ、鳥)の写真を見てもらい、それぞれの動物の中にβ細胞が入っているかどうかを尋ねたのです。

参加者は、その後、猫だけがβ細胞を持っているということを伝えられます。

最後に、28種類の動物の写真を見てもらい、以前に見たことのある動物を確認してもらいました。その結果、5歳児のグループが最も正確に見たことのある動物を覚えていたことがわかりました。

7歳児のグループは5歳グループについでいい結果を出し、ついで11歳児のグループが3位になりました。大学生の大人グループは最も悪い結果となったのです。

スラウツキーは5歳児グループが大人グループよりも群を抜いていい結果だった理由は、頭の中で動物を分類して覚えることを学んでいなかったからだ、と説明しました。結果として、この5歳児のグループの子供たちは、それぞれの写真を事細かに観察して、β細胞をもっている猫と似ているかどうかを判断していたのだそうです。一方大人グループは、β細胞をもっているのは猫だけだと知ってからは、他の写真には全く注意を払わなくなってしまったのです。つまり、猫の写真だけが大人グループにとっては重要と認識されたということで、もし写真が猫でなければ、その写真は全く無意味と認識されたのです。

彼の結論は、我々が分類化をする時に、詳細に観察する目が失われるということです。一方、細部にばかり目を向けると、カテゴリーを見失います。実際、私たちは、両方の能力が必要になのです。

つまり、分類化する+個人化する=ホリスティックな真実なのです。

  • 個人化+全体
  • 個人化+テーマ
  • マテリア・メディカ/レパートリー/プルーヴィング/自然界の起源/テーマ
  • 東洋的+西洋的思考
  • 記憶+分類
  • 西洋のアプローチ+インド的なアプローチ

 

チェスの巨匠がチェスをするのと、初心者がチェスをするのを見たことがありますか?

巨匠は一手を打つ前にあらゆる可能性を頭の中で考えています。彼は初心者が大急ぎで一手を打つような戦い方はしません。頭の中で、ゲームのプランを巧みに計算しながら一手を打つのです。ここに統合的アプローチの全体像が見えてきます。統合的アプローチとは、まさにチェスの巨匠の動きと同じなのです。ここでは植物のレメディになりますが、レメディをよく見ること、そしてその植物のファミリー(科)、オーダー(目)をよく知ること、マテリア・メディカ、レパートリー、プルービング、新旧のリサーチ、植物に含まれる化学物質、毒物学、関連する神話、現代医学での使われ方、ハーバル・メディスン、その植物にまつわる歴史や自然としてのあり方、これら全てが植物のレメディ、植物のファミリー(科)、オーダー(目)を完全に理解するための方法なのです。これによって、間違った処方をする確率が減少します。

ここでイラクサにまつわる神話をご紹介しましょう。レメディの理解をどのように深める方法がわかると思います。

 

ジェットサン・ミラレパ チベットの仏陀

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チベットの仏陀は、若い時に殺人者として有名でした。それにもかかわらず、その後、仏の道に入り、深い悟りを開くことになります。彼の父親が亡くなった時、彼の家族は叔母と叔父によって富を奪われました。彼の母親からの頼みで家を出たミラレバは、復讐のために魔術(黒魔術)を学び、多くの人々を殺したのです。

マルパがミラレパを教える前、彼は拷問とも言える試練をミラレパに与えました。それは8年にも続く痛みを伴う苦業で、多くの苦しみも伴うものでした。マルパは13年彼を入門させませんでした。その試練とは、18mの高さの3つの塔を立て、建て終わるやいなやそれを全て倒壊するというものでした。ミラルパは最後の塔をロードラグに立てるようマルパに指示されます。それは今でもその場所に建っています。それを完成させたことで、ようやくマルパはミラレパを入門させます。そしてこの試練こそが彼の否定的カルマを浄化する大切なプロセスだったのだと説明しました。

何年にもわたるこの試練の後、あらゆるものの真の本質への深い悟りが得られたのです。その結果、ミラレパは深い悟りを開いたヨギとして生き、彼の家族を不幸に陥れた叔母をも許す境地に至ったのです。

こうしてミラレパはマルパとの修行を終え、悟りを開いた後、瞑想に最も適した場所を求めて放浪しました。そして白い岩の洞窟を見つけ、そこで瞑想をしたのです。そこには、とても良い水の小川が流れ、イラクサが所々に生えていました。最初はイラクサがどのように生えて、その効果はなんなのか、を観察しました。イラクサは触るととてつもない痛みを催す草なので、時々、イラつくこともありました。しかしミラレパはその後、イラクサで衣類を作り、体に滋養を与えるために粉にして食しました。もちろんイラクサは痛みを与え彼をイライラさせました。しかし徐々にイラクサと常に共にあり続け、意識を高めていくうちに、そのイラクサのことでさえ理解できるようになり、イラクサは彼の友になりました。次第に、彼の肌の色はイラクサの色に変色し、頭の毛までも剛毛で緑色になりました。

 

悟りによって、敵をも友達にしたのです。

 

ミラレパはイラクサの話の中に幸せとは何かを説いています。「小さな硬いクッション(イラクサで作られたもの)の下にある自分は幸せなのだ」と。

そんな時、お腹を空かせたハンターたちが、洞窟にやってきました。彼を見たハンターたちは言いました。「これは人間なのか、幽霊なのか?一見したところ、幽霊だろうな」と。ミラレパは答えました。「もちろん私は人間です。」

「もしそうだとしたら、何か食べ物をくれませんか。あとでお金は必ず払うので。」ミラレパは答えます。「もちろん差し上げます。でもあなたたちが食べられるものは何も持ってないのです。」ハンターたちは言います。「何でもあなたが食べているものだったらそれをいただきます。それで十分ですから。」

ミラレパは言いました。「では、火を焚きなさい。イラクサを料理しましょう。」

ハンターたちが火を焚きイラクサを料理しながら言いました。「味付けをするのには肉か油物が必要だな。」ミラレパは言いました。「もし私が肉を食べていたなら、栄養を欠くことはなかったでしょう。でも私は何年も何も食べていないんです。味付けには、イラクサを使いなさい。

「それでは、大麦の粉が必要だな。」彼らは言いました。ミラレパは答えます。「もし大麦の粉を食べていたなら、物質的なものを欠くことはなかっただろう。でも私は何年もそのようなものを食べていない。粉の代わりに、イラクサを使いなさい。」ハンターは付け加えました。「それじゃぁ、塩味がないと食べられないな。」ミラレパは言いました。「もし私が料理に塩を使っていたなら、味が落ちるということはなかったでしょう。でも私は何年も味付けはしてないんです。塩の代わりに、イラクサを使いなさい。」

彼らは言いました。「あなたの食べているものと衣類では、決して容姿が良くなることもなければ、体力をつけ直すこともできないでしょう。それでは人として成り立ちません。使用人でさえ暖かい洋服を着て、大きなお腹をしているもんです。あなたほど哀れな人はこの世の中に存在しないですよ。」「そのようなことを言うものではない」ミラレパは答えました。

私は多くのものを持っていた。そして師匠のマルパからは多くの試練、本当に多くの試練をあたえられた。私は私が必要とするある一つのことに到達し、それとともにある、そのことが私を幸せにしてくれています。

彼が気づきの中で手に入れた一つの物とは、彼を高尚な目的に到達させるための伴走者となり、友となったのです!それはイラクサだったのです!

私たちを目覚めさせてくれるあらゆるパターンがある。

ユニークなデザインのパターンやリズムを植物の中に見つけなさい。

元素、動物、音楽、ダンス、歌、どんなものでも自然界に存在するユニークなパターンを。

その歌の中に浮かび上がるパターンやリズムに恐れず感動しよう。そのパターンはあなたの中にあるパターンにとても似ているけれど、もっと素晴らしいものなのだから。

そうすれば、迷子になることなく、家路につけることを保証するよ。

 

私の頭の中では、植物のレメディたちのマスター・キーを理解する上で、統合的・ホリスティックかつ多元的アプローチが非常に明確になっていました。次の浮かびあがってきた質問は、どの分類システムがこのアプローチと同期化するあろうか、ということでした。

そう、それ自体が個人ベースではなく、全体的で統括的な分類システムですよね?

すでに私が持っている知識や本を振り返ってみました。ドクター・ラジャンの「植物に対する洞察」、ヤキアの「驚くべき植物の目」、 イアン・ショルテンの「素晴らしい植物たち」そして、フランス・ヴァーミューレンの植物のファミリー(科)の視点から見たホメオパシー。

私の理解は下記の通りです。

 

  • APG I (1998) (ドクター・サンカランはほとんどの植物をこの分類を使っており、クロンキスト体系も併用している。)
  • APG II (2003)
  • APG III (2009) (イアン・ショルテン)
  • APG IV (2016) (フランス・ヴァーミューレンはこの分類を使っている。)
  • クロンキスト体型(ヤキア)

そのため、これらの分類が何に基づいているのかを理解しようと努めました。

被子植物系統発生グループ(The Angiosperm Phylogeny Group, or APG)は、系統発生学を通じて発見された植物の関係についての新しい知識を反映する、顕花植物(被子植物)の分類に関するコンセンサスを確立するために協力する体系的な植物学者の非公式の国際グループを指します。

系統発生学は、個体やグループ間の進化の歴史や関係性を研究する学問です。これらの関係性は、系統発生的推論法を通して発見されています。その方式とは、DNA配列や形態論などの観察された遺伝特性を、進化論のモデルの下で評価するものです。系統解析は、種の多様性、進化、生態学、ゲノムの理解の中心的役割を担っています。

クロンキスト体型はアーサー・クロンキストによって分類されたもので、被子植物の分類法を統合させました。彼はキク科(Compositae)(Asteraceae)の研究で有名です。2つの植物の属のキク科シオン属は彼の名前に由来しています。クロンキスティアCronquistiaは、カーフォカテCarphochaeteとクロキスティンサスCronquistianthusの異名の可能性があります。これらは時々ヒヨドリバナ(ユーパトリウム)のグループに含まれることもあります。

クロンキスト体型は、個別の植物学者もしくは、小さなグループによって体系づけられた。異なるシステムや改訂方法は、国によって異なり、それぞれの分類しやすい方法が採用されている。ヨーロッパ大陸ではエングラー体系、アメリカではクロンキスト体系というように。

クロンキスト体系は一個人もしくは数人の研究をベースにしているため、体系が進化していくことは稀です。その体系がホリスティック・システムになっていく確率も稀です。様々な情報源を基にした統合知識なので、発生起源や進化論的な知識も単純化されてしまいます。

そこで私は、APG分類は様々な国々の多くの研究者の発見を基にしているということ、そしてDNA配列をベースにしていることから、巨視的なものからミクロなものまでを網羅するものだということに気がつきました。

インターネットの検索エンジンも簡単に情報にアクセスできることから、この分類を採用しています。ほとんどの科学者たちは、APG4を分類に使っています。それゆえ、APG4分類は私の統合的でホリスティックなアプローチにとてもよくマッチすると考え、この分類を採用することにしました。

apg iv

概念 フランス・ヴァーミューレン

ハーネマンが『オーガノン』のアフォリズム119の中で言っています。’すべての植物は、外形から、その生態から、成長の仕方までそれぞれが違うのは確かなことのように、それぞれの種類の植物がその味や匂いが違うのは、それぞれの鉱物や塩が違う化学様式を持っているのと全く同じことである。「こうした特性があるだけでも、すでにとり間違いを完全に防ぐことができるといえるだろう」つまり、患者の中にある病変はそれぞれ違っていて、そのパターンは分化しているーその結果として、治療の効果自体も多様化している。」

ハーネマンは、脚注の中で「こうした作用を厳密に見分け、評価することのできる詳細な知識を持っている人ならば、一つ一つの物質が、それぞれの人に違った効果をもたらすということは容易に理解できるだろう。一つ一つのレメディは同質ではなく、代用物になるものは存在しないのである。」

”とても楽しくコースを受けています!全てがとても価値ある内容です。でも私自身の植物のレメディに対する知識があまりないので、講義の最中はものすごく集中して聞いていないといけません。なんといっても一言一言がとても価値があり、全く新しい知識を吸収しています”アンドレア・シェレスキー

 

”全くもって素晴らしい!の一言に尽きる。とはいえ、なんてとてつもない課題を君自身(そして君のチーム)に課したんだろう”フランス・ヴァーミューレン

 

”すべての植物のファミリーを理解して、知識を集めるという真摯な努力は、本当に素晴らしい試みだと思います。症状から分類にわたるまで素晴らしい洞察に富み、ホリスティックな視点でレメディを見る見方を教えてくれます。レメディをあらゆる面から分析するというアプローチはとてもユニークで、それを読み解く豊かな経験からくることが伝わります。ウェブサイト上に植物のデータが掲載されたら、私たちはいつでも見返したい時に復習できると思います。あなたとあなたのチームが成し遂げた非常に困難な課題に対して、拍手を送りたいと思います。科学と芸術であるホメオパシーにとってかけがえのない貢献になるでしょう。”アニタ・スランキ

 

”ウェブサイトを拝見して、大変感動しました。

何より素晴らしいと思っているのは、大変多くの信頼できる情報を一つにまとめあげている点です。

しかもこの仕事をホメオパシー業界にシェアするなんて、なんて素晴らしいことでしょう。それはただウェビナーへの参加を呼びかけたり、ウェブサイトを覗いてみて欲しいと促すだけでなく、あなたの始めた天文学的な量の仕事を何人もの同僚ホメオパスを巻き込んでいるというのも素晴らしい。

アルニカとブライオニアのビデオはとても興味深く、とても明瞭で論理的なので、簡単に吸収でき、自分の中でも統合できるようになっていると思います。” ハリー・ヴァン・デル・ゼィ

 

 ”過去30年にわたってホメオパシー業界がやってきたことに対して、個人的にあまり賛同していないので、ホメオパシーの先生のセミナーは聞かないことにしている。というのも、多くのホメオパスが古くから言われている知識を深めていくのではなく、あまりにも多くの幻想、実体のないイメージや論理、常に何か新しいことを探す態度ばかりが先行しているからである。私の目から見るとホメオパシー業界は、崩壊してきている。サイコティックな争奪戦のようだ。この状況を私は本当に悲しく思っている。

私のモットーは、頭脳は雲の中に、足は大地に根ざすというもので、この二つが繋がり合うことを望んでいる。ほとんどの場合、多くのホメオパスは空想の世界にいて、足が地についているホメオパスを見ることはほとんどない。

私があなたのコースをこうやって聞いているという事実、そしてもっと聞きたいと思っている、という事実は本当に私にとっては特別なことなのだ。なぜなら、この2つの究極が一つになっているからだ。なので、生徒たちには是非君のコースを薦めたいと思っている。

植物のレメディは私にとっては弱点なので、さらにこのコースは価値のあるものになっている。”ジェレミー・シェア

 

”2つ目のシリーズであるこうしてプラントとの会話が始まった、は再び多くのことを教えてくれ、多くの人々に癒しの力をもたらしています。このシステムは、オイルがよくさしてあるシボレー車のように走ります。

あなたの情熱と熱意は、目に見える形で伝わってきます。

あなたの癒しの世界への貢献は、今も、そしてこれからもずっと感謝され続けていくことでしょう。

あなたのホメオパシーへの愛情、そして人々への愛をシェアしてくれて有り難うざいます。

あなたとあなたの家族が身を粉にしてこのプロジェクトに捧げている姿は注目に値します。

神のご加護があなたとあなたの家族に対して降り注ぎますよう” ヨハン・ディップナー

 

”まずあなたのとてつもない量の知識をシェアしてくださってありがとうございます。私は、プラント・キングダムのレメディの処方するが一番難しいと感じています。私のこのキングダムに対する知識は、まだまだ足りないのですが、あなたの助けによって、プラント・キングダムの処方がずっと上達しました。特に植物の分類は助けになっています。あなたの作った要約は、深みを失うことなく、分類学の全体像を垣間見ることができるとても価値のあるものになっています。本当に、本当に、このとてつもなく膨大な作業をしてくださってありがとうございます!次のコースも楽しみにしています。”

プラメナ・カライヴァノーヴァ、ソフィア ブルガリア  OAC’20参加者より

 

"このコースは、本当に素晴らしいです。あなたの知恵、経験、献身、そして統合されたアプローチはどれも素晴らしいです。そしてこれから公開されるウェブサイトに対するあなたのヴィジョンには全くもって驚かされました。植物のレメディの情報が完全に変わるだけでなく、もっと重要なことに、私たちホメオパスがもっと多くのクライアントたちを助けることができるようになるでしょう。どれだけ感謝をしても足りないくらいです!ありがとうございます。"ジュデュス・ウルマン

 

"ホメオパシーを理解するためのあなたの多面的で、統合的なアプローチによる理解は、若いホメオパスたちにとって多大なインパクトを与えることになるでしょう。なんといっても彼らはこれから彼ら自身のホメオパスとしての旅路を始めたばかりですから。

彼らが意識を変え、この多面的なアプローチをケース・テイキングにも、ケース・アナリシスにも使うことができるようになったなら、彼ら自身の人生が変化して、素晴らしいホメオパスとしての旅路を楽しむことができるでしょう。

あなたのようにシミリマムの原理を応用しているホメオパスに出会ったことがありません。(そのレメディと同化してシミリマムの領域を作り出すといったような)。あなたのケースから学んだ最も美学に飛んだ点はこの点です。

ソラナレス(ナス科)を理解するのに、言葉の意味から始まって、神話、化学成分、マテリア・メディカ、そしてマスター・キーが最後にやってくるという流れはまさに多面的で統合的なアプローチを示す完璧な例でした。あなたの講義とディスカッションは私にとって常にとてもインパクトのあるもので、多角的に見るように努めるようになりました。本当にありがとうございます。これからのコースも楽しみです!"アメーナ・ソニ

 

"ディネシュの仕事には本当に感服します。彼の教え方もとても良くなってきています。講義はとても明瞭でわかりやすいです。ウェブサイトのアイディアは素晴らしい!!!どうもありがとう!"ウーリク・シュローダー

 

"第一回目のレッスンを受けただけですが、すでに感謝の気持ちでいっぱいです。本当に多くのことを学びました。詳細に渡った、素晴らしい仕事ですね!第一回のレッスン以来、ヴィンカ・ロゼアをすでに2回使いました。"パスカル

 

"あなたの綿密な仕事とそれを私たちにシェアしてくださっていることに深く感謝しています。すべてのコースを見て、自分のノートと、自分で作ったマテリア・メディカの参照システムと統合させました。

植物のウェブサイトは、とても素晴らしいです!ホメオパシーにとって素晴らしい貢献になることでしょう。本当にありがとうございました!"

ドクター・クレメンス・フィシマイスター ドイツ 2020年オンラインコース参加者

 

"ホメオパシーを明らかにしていく終わりなき創造のための、あなたの慈悲深く発せられる情熱とエネルギーに触れることができて、感謝しています。自然界からのメッセージを理解する方法を教えてくれてありがとうございます!インスピレーションをありがとうございます!"イグリカ・バチュヴァローヴァ ブルガリア

 

”ディネシュ先生!あなたの植物のワークはホメオパシー同様まさに芸術です。統合的、ホリスティックな多面的アプローチは、私のプラクティスにとても役に立っています。なぜなら、マヤズムは常には明快ではないからです。自然界の植物に関する情報は常にホメオパシーのピクチャーと繋がっていることを教えてくれてありがとうございます。

加えて、ケース・ウィットネス・プロセスは素晴らしいケーステイキングのメソッドです。この発明に対してもありがとうございます!

この統合的ホリスティックな多角的アプローチを勉強して気がついたのはマスター・キーはただのセンセーションとマヤズムを足し合わせたものではないということです。それ以上の意味が含まれています。なので、マスター・キーは、シミリマムを選ぶときの大きな助けになっています。

私にとって、症状のトリニティは、まるでヌックス・ヴォミカのバスの運転手のバスに乗っている時に、手すりにつかまって安定させるような役割を果たしています。

www.planstkey.comは、ホメオパシーに対するとてもモダンで、系統だったアプローチで、気に入っています。

統合的かつホリスティックで、多面的なアプローチは、私の芸術的な視点に多大な影響を与えています。

このことを系統立てて、絵を描いてみようと思っています。その目的は、本質を示す最もシンプルな形の物体や状況を見つけることです。そして、それは’マスター・キー”そのものであることに気がつきました。(2020年4月7日現在)

重要なのは、動物や小さな子供といった対象や状況を観察するのと同じだと思っています。(あなたのCWPメソッドをベースにしています)。

ディネシュ先生!あなたは私のマスターでありグルです。あなたとウーヴィに、本当に感謝しています!”フレンツ・シェクソディ、べーク セルビア 2020年オンラインコース参加者

 

”あなたのような師匠を私たちの先生として持つことができて本当に恵まれています。様々な植物のオーダー(目)やファミリー(科)のホリスティック・マスター・キーを理解することは、まさに啓示的です。宝物を見つけたようなものです。ウェブサイトも拝見したところ、とても大局的で有益なものでした。

次のセッションも今から本当に楽しみです。私たちに息吹を吹き込むようなあなたの芸術に感謝しています。” ラクシュミー サラワティ ヴィシャカパトナム インド 2020年オンラインコース参加者

 

”ディネシュ先生あなたの素晴らしい仕事をシェアしてくださってありがとうございます。このオンラインコースに参加している最中、ドイツの政治やメディアは、ホメオパシーに対するバッシングを繰り広げています。ホメオパシーは科学的なバックグラウンドはないと考えられていて、ただのプラセボ効果しかなく、医学現場に入り込む余地はないといったものです。この風潮は家庭医である私にとってはとても影響を与えています。そんな中、あなたがシェアしてくださったリサーチや他のホメオパスからの研究を集めたものは、ホメオパスとして、クライアント一人一人が持つ「その人の歌」に耳を傾けつづけるために必要な勇気を与えてくれています。どうもありがとうございます。私が気に入っているのは、それぞれの植物に対して、親和性の高い臓器など、それぞれ違った角度から解説されているところです。マテリア・メディカのAPG分類を採用されたことについても感謝しています。私自身はヤキアのプラント・システムとクロンキスト体系を使うことに慣れていて、新しいシステムを学び直すことを少し億劫にも思っているのですが、あなたのワークからはそれをする価値があると思っていて、本当に新しい知識を学んでいます。本当にシェアしてくださったことに感謝するとともに、お礼をあなたと、ウーヴィ、リディそしてチーム全員に伝えたいと思います。” ウースラ ドイツ 2020年オンラインコース参加者